眼が澄んでしまふかなかな鳴きつづけ
薔薇園は室内楽のやうにあり
気まぐれなランチタイムや金魚玉
年を経て花火の町に住みにけり
鳥一羽葡萄の国へ行く途中
静魚
処暑が過ぎてもなお暑い昨日、八月のしろかね句会がありました。 画像だけでも、せめて秋を感じさせるイメージで♪
参加は静魚先生、木綿太さん、岳人さん、分水嶺さん、地平線さん、陶青子さん、貴名子さん、祐子さん、留以さん、初めていらしてくださった「毬」の重鎮小笠原杜陵さん、選句のみ参加の咲木さん、そして桃兎、という十二名。 にぎやかな会になりました♪
とりこさんからの投句を含め、当季雑詠全八十四句の中から、今回も先生の特選、選、参加者それぞれの特選をご紹介いたします。 (清書順。俳句賞参加予定の方の句は伏せました。)
[河内静魚 特選]
一片の翅を掃きをり秋はじめ 木綿太
散りばめしガラスの記憶天の川 桃兎
◎夕月やいつものバーに足が向く 木綿太
薄皮に透ける日の色マスカット 木綿太
夏簾今なら気付けることも有り とりこ
[河内静魚 選]※全十一句のうち十句(他に岳人さん)
かき氷夢の崩るる音のせり 陶青子
秋暑し刃物屋で買う肉叩き 留以
ベランダの手摺に潜む秋の声 分水嶺
手花火の言葉を探すうちに落つ 桃兎
サイの檻カバのとなりや秋の風 留以
紅き蓮天使は羽を隠しけり 留以
秋風に吹かれて遠く太鼓の音 地平線
見上ぐればツクツクボーシの中に居り とりこ
人も無く音もなかりし残暑かな 分水嶺
ダリア手に目立つつもりは無いけれど とりこ
[地平線 特選]
川風に光る水面や銀やんま 貴名子
[分水嶺 特選]
灼くる身を容る一塊の雲の影 杜陵
[木綿太 特選]
秋暑し刃物屋で買う肉叩き 留以
[留以 特選]
岳人句
[貴名子・祐子 特選]
静謐の二字月光に吸はれけり 杜陵
[咲木 特選]
秋風に吹かれて遠く太鼓の音 地平線
[岳人・桃兎 特選]
ほつそりとしてをり茄子に映るもの 静魚
[杜陵 特選]
ダリア手に目立つつもりはないけれど とりこ
今までは皆様にご紹介できなかった木綿太さんの句。 今回から解禁になりました♪ 途端、先生の特選三句、という快挙! 流石です。 難しい言葉を使わず、典型的な季語と余韻のある句がいい、と日頃おっしゃっている先生が、特選の中でも一番、とおっしゃったのが「夕月や…」。 ご紹介できるようになって、よかった♪
とりこさん、いらっしゃらなかったのが残念! 先生の特選一、選二、杜稜さんの特選、他にも選に入っていて、七句中五句が選ばれています。 次回はぜひ出席なさってくださいね♪
裏句会は、お買い物部隊調達品の他、枝豆、茹でとうもろこし、穴子ちらし♪ 岳人さんがお持ちくださった新潟の隠れた名酒「鶴の友」、野薔薇さんからいただいたカリフォルニアワイン「J.LOHR」と共にいただきました♪
来月も楽しみです♪